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2025.10.23 レース結果

2025 D.I.D全日本モトクロス選手権 第6戦 レースレポート

2025 D.I.D全日本モトクロス選手権 第6戦 レースレポート

全日本モトクロス選手権 レポート

2025 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ

6戦 21Groupカップ 東福寺保雄記念

2025年1018日(土)・19日(日)

埼玉県/ウエストポイント オフロードヴィレッジ

天候:曇り一時雨

気温:23

コースコンディション:ドライ to ウェット

観客:5,131

 

7戦で競われる2025年の全日本モトクロス選手権シリーズは、いよいよシーズン終盤戦。第6戦は「21Groupカップ 東福寺保雄記念」として、1018日(土)~19日(日)に開催された。

その舞台となったのは、今季第3戦でも使用された埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジ。荒川と入間川に挟まれたほぼフラットな河川敷にあるコースで、連続ジャンプやリズムセクション、タイトターンを中心に構成された、いわゆるスーパークロス的なレイアウトを特徴とする。

3戦と同じく今大会には変則的なスケジュールが導入され、IA1クラスとIA2クラスとレディースクラスの予選と決勝は、すべて日曜日に実施。決勝はいずれも15分+1周に設定され、IA1クラスとIA2クラスは3ヒートが繰り広げられた。その日曜日は朝から曇天で、昼頃からは断続的な降雨。マディにまでは至らなかったが、午後のコースはスリッピーになった。

Westwood MXは今季、全日本最高峰のIA1クラスに参戦する「Honda Dream Racing LG」の横山遥希選手(#2)、「Team Kawasaki R&D」の能塚智寛選手(#5)、「YAMAHA BLU CRU RACING TEAM」の渡辺祐介選手(#15)、「Kawasaki PURETECH Racing」の西條悠人選手(#37)、「BLU CRU フライングドルフィン サイセイ」の浅井亮太選手(#38)と、ウエアやブーツやゴーグルなどのライディングギアに関するプロモーションライダー契約を結び、そのレース活動をサポートしている。

ただし横山選手は前戦に向けた練習、能塚選手は前戦の予選レースでクラッシュし、いずれもケガにより今大会を欠場している。

IA1クラス ヒート1

IA1クラス ヒート1

15分+1周の決勝ヒート1では、スタートから数コーナーで渡辺祐介選手(#15)がコースアウトを喫し、なんとか挽回するも1周目13番手の苦しい展開。一方、浅井亮太選手(#38)は5番手、西條悠人選手(#37)は7番手からのレースとなった。浅井選手は、4周目に1台を抜き、同じ周に3番手の選手がクラッシュでリタイアしたことで3番手に浮上。6周目に1台の先行を許したが、7周目に2番手だったライダーが転倒により後退し、3番手を維持した。

レースが後半に入ると、トップ2に大きく離されながらも3番手を守る浅井選手の背後には、6番手の西條選手まで4台が僅差で連なり、表彰台の残る1枠を賭けた接近戦に。この中、ラスト3周となった11周目に浅井選手はひとつ順位を落としたが、先行したライダーを僅差で追い続けた。しかし最終ラップにも1台の先行を許し、浅井選手は5位でゴール。西條選手が約0.8秒差の6位となった。渡辺選手は、9位まで追い上げてチェッカーを受けた。

IA1クラス ヒート2

IA1クラス ヒート2

西條悠人選手(#37)や渡辺祐介選手(#15)がホールショットを争い、1周目前半で西條選手がトップに浮上。混戦の中、浅井亮太選手(#38)が順位を上げ、西條選手に次ぐ2番手でオープニングラップをクリアした。ところが2周目、浅井選手は転倒により13番手後退。翌周、西條選手はジェイ・ウィルソン選手の先行を許して2番手となった。一方、渡辺選手は1周目を6番手でクリアすると、浅井選手の後退で順位を上げるも1台に抜かれ、6番手をキープした。

レース中盤、西條選手は一度ウィルソン選手との距離を詰めて約1秒差に迫るも、その後に再び離された。しかし3番手以下に対しては、レースが折り返しを迎える時点で約8秒のリードを築いており、13周のレースを西條選手は最高峰クラス初表彰台となる2位でゴールした。レース中盤、渡辺選手は5番手に肉迫。この選手がマシントラブルでリタイアすると、4番手に迫った。しかし逆転には至らず、渡辺選手は5位でゴール。浅井選手は8位まで追い上げてフィニッシュした。

IA1クラス ヒート3

IA1クラス ヒート3

雨が強めに降る時間が長くなり、路面がかなりスリッピーになった状況でレースがスタート。この中、渡辺祐介選手(#15)があわやホールショットの好スタートを決めたが、すぐに3番手まで後退した。浅井亮太選手(#38)は7番手、西條悠人選手(#37)は8番手で1周目をクリア。2周目、西條選手は浅井選手らをパスして6番手まで順位を上げた。23周目にかけて渡辺選手はふたつ順位を落としたが、3周目の段階で4番手の選手を僅差でマークしていた。

西條選手はそのすぐ後ろにつけていたが、4周目には集団の中で2台に抜かれて8番手後退。浅井選手がこれに続いたが、5周目に転倒して13番手まで順位を落とした。レース中盤、集団から1台が抜け出し、4台の5番手争いになると、この中で渡辺選手は7周目にポジションダウンして7番手。レース終盤は抜かれた相手を数秒差でマークし続けたが、勝負には持ち込めず、渡辺選手は7位となった。西條選手も、渡辺選手との数秒差を詰められず8位。浅井選手は13位に終わった。

 

西條 悠人 選手(#37)6位/ヒート2=2位/ヒート3=8位

「ヒート1はうまく走りが噛み合わず、もう少し上でゴールできたと思えるレースでした。ヒート2は、直前からパラパラと雨が降りはじめましたが、ワリといいラインを見つけられ、いいペースで走れました。相手がどこまで本気だったかわかりませんが、途中でジェイ・ウィルソン選手に迫れていたので、IA1初表彰台とはいえ勝てなかったという悔しい気持ちが大きいです。でも、久々にウィルソン選手の真後ろを走り、いい経験を積めました。ヒート3は、雨量が多くなったスリッピーなコースに対し、マシンセッティングが合っていなかったし、それ以上に難しいコンディションに対応するだけの力が自分にはまだなく、気づいたらレースが終わっていました。雨が降っても、100%のゴーグルはまったく問題ナシ。次は最終戦ですが、しっかり自分の走りに集中して上を目指します!」

渡辺祐介選手(#15)ヒート1=9位/ヒート2=5位/ヒート3=7位

「ヒート11周目にコースアウトして、戻ったときには後ろに23台しかいない状況。ベストラップタイムは上位勢と遜色なく、その点は次につながるレースでした。ヒート2はスタートも決めることができ、走りとしては今季ベストだったと思います。これまでなかなか手が届かなかったライバルたちとしっかりバトルができ、ようやく戻ってこれたような感覚でした。ヒート3は、雨が降ってスリッピーな路面に対してセッティングを大きく外してしまい、ほぼホールショットでしたが、その後はマシンをうまく操れませんでした。ゴーグルは100%のアルマティックを使用。今日は、途中で霧雨になったり、いきなり本降りになったりと、ゴーグルにはかなりタフなコンディションでしたが、まったくトラブルがなくとても助けられました。次は最終戦。海外勢も参戦しますが、自分もベストレースをします!」

 

浅井亮太選手(#38)ヒート1=5位/ヒート2=8位/ヒート3=13位

「いずれのヒートもスタートで前のほうにいれたのは良かったのですが、ヒート1は序盤から中盤にかけて3番手を走れていたのに、終盤に抜かれて5位。ヒート2は、せっかくトップを狙える位置にいたのに、クラッシュして後退しました。ヒート3は、序盤のペースが悪く、さらに途中で転倒。何もできずに終わりました。15分+1周という短いレースでの転倒は、絶対に避けなければいけないこと。スリッピーな路面だったとはいえ、大きな反省点です。雨が降っている時間帯もありましたが、いつもどおり100%のレースクラフト2というゴーグルに、ラミネートティアオフを装着して臨みました。途中で水が入ることもなく、最後までゴーグルを外せず走れました。今大会では、非常にもったいないレースをしてしまいましたが、次はもう今季最終戦。自分のベストを尽くして戦っていきます」