レース・イベント
RACE & EVENT レース・イベント
2025.11.06 レース結果

2025 D.I.D全日本モトクロス選手権 第7戦 レースレポート

2025 D.I.D全日本モトクロス選手権 第7戦 レースレポート

全日本モトクロス選手権 レポート

2025 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ

7戦 第63MFJ-GPモトクロス大会

2025年111日(土)・2日(日)

宮城県/スポーツランドSUGO

天候:晴れ

気温:19

コースコンディション:ドライ

観客:3,700

 

2025年の全日本モトクロス選手権シリーズはシーズン最終戦を迎え、第7戦となる「第63MFJ-GPモトクロス大会」が、111日(土)~2日(日)に開催された。

その舞台となったのは、今季第2戦でも使われた宮城県のスポーツランドSUGO。自然の地形を活かして山の斜面にレイアウトされたコースは、アップ&ダウンが豊富でダイナミックなレイアウトを誇る。金曜日の午後から大量の雨が降り、土曜日朝のコースはマディだったが、土曜日は朝から晴れて風もかなり強く、これにより路面状況は予想よりも早めに改善。各クラスの決勝レースが実施された日曜日も晴れ時々曇りで、一部区間にぬかるみが残ったが、基本的にはドライコンディションでの最終戦となった。ただし、水分を含んだ粘土質の路面には、深くてカタいレールが何本も刻まれ、攻略の難易度を増した。

Westwood MXは今季、全日本最高峰のIA1クラスに参戦する「Honda Dream Racing LG」の横山遥希選手(#2)、「Team Kawasaki R&D」の能塚智寛選手(#5)、「YAMAHA BLU CRU RACING TEAM」の渡辺祐介選手(#15)、「Kawasaki PURETECH Racing」の西條悠人選手(#37)、「BLU CRU フライングドルフィン サイセイ」の浅井亮太選手(#38)と、ウエアやブーツやゴーグルなどのライディングギアに関するプロモーションライダー契約を結び、そのレース活動をサポートしている。

ただし横山選手はサマーブレイク期間中、能塚選手は第5戦の予選レースでクラッシュし、いずれもケガによりシーズン最終戦に出場できなかった。

IA1クラス ヒート1

IA1クラス ヒート1

25分+1周の決勝ヒート1では、西條悠人選手(#37)と渡辺祐介選手(#15)と浅井亮太選手(#38)ともにスタートが決まらず、1周目は西條選手が9番手、渡辺選手が10番手、浅井選手は15番手。ここから着実に追い上げたのは西條選手で、2周目に7番手、5周目には3番手のライダーがクラッシュしたことで6番手、8周目には5番手、9周目には4番手に順位を上げた。しかしこの段階で3番手とのギャップは13秒近くになっていた。

一方、渡辺選手のレース前半は、3番手だったライダーの転倒でひとつポジションアップした以外は順位を守る走りになったが、8周目にはペースが落ちてきた7番手に肉迫すると、翌周に逆転した。そしてレースは14周でチェッカー。最後は完全な単独走行となった西條選手は4位、渡辺選手も単独走行で9位となった。浅井選手は思うようにペースが上げられず、序盤の転倒による16番手後退から少し巻き返したが13位に終わった。

IA1クラス ヒート2

IA1クラス ヒート2

スタート直後の混戦の中でするすると順位を上げた西條悠人選手(#37)が、オープニングラップを5番手でクリア。浅井亮太選手(#38)は1周目9番手、渡辺祐介選手(#15)は同10番手からの追い上げを狙った。2周目、西條選手は4番手のライダーに僅差で迫ると、翌周に攻略成功。この段階で3番手とは約5秒半のギャップだったが、相手の方が速く、じわじわと引き離され、ちょうどレース前半が終了する7周目には9秒以上の差に拡大した。

レース後半、西條選手は大きくペースを落とすことなく周回を続け、これで3番手との距離が少しずつ縮まった。そしてラスト3周となった12周目に、その差は約2.4秒。しかし翌周に少しミスして距離が離れ、これにより西條選手は再び4位となった。転倒を重ねた渡辺選手は11位、浅井選手は難しい路面を攻略できず13位で今期最終レースを終えた。ポイントランキングでは、西條選手が6位、浅井選手が7位、渡辺選手が8位となった。

西條 悠人 選手(#37)6位/ヒート1=4位/ヒート2=4位

ベストは尽くせましたが、世界選手権ライダーが2名いる状況でも表彰台に立つこと、日本人トップになることを目標にしていたので、両ヒートを4位で揃えられたことは良かったのですが、それでも悔しさを感じています。ヒート1はスタートでやや出遅れましたが、自分でも乗れている感覚があり、淡々と走っていたら4位という感じでした。ヒート2は、終盤にかけて3番手に近づいたところでチェッカー。もう少し早く追い上げられていたら……という悔しさが残りました。IA1の初年度は、開幕戦から手応えを感じられましたが、その後に調子を落とし、3ヵ月間のインターバルでしっかり修正し、後半戦では表彰台に立つこともできました。自分自身でも成長を感じられた1年間でした。シーズンを通してLEATTのウエアや100%のゴーグルに問題は一度もなく、とくにウエアは新素材となってさらに軽くなり、レースを有利に戦う武器のひとつになってくれました」

渡辺祐介選手(#15)ヒート1=7位/ヒート2=11位

「今季最終戦かつ地元大会ということで、かなり気合いを入れて臨んだ大会だったのですが、両ヒートともにスタートが決まらず追い上げの展開に。それでもヒート1はそれなりの勝負ができたのですが、ヒート2は力みすぎてしまったのか、盛大に3回も転んでしまいました。前戦で自分本来の走りが見えてきていたからこそ、より悔しさを感じていますが、3年ぶりにケガなくシーズンを終われたので、来年はまたトップ争いができるライダーに戻ってこられるよう、シーズンオフに精一杯頑張っていきます。この最終戦はタフなコンディションで、フィジカル面でも辛かったのですが、FLYのウエアは非常に軽量で動きやすく、レース後半までプッシュすることができました。また、泥も残る路面状況でしたが、100%はゴーグルトラブルも一切なく、ライディングギアには今回も助けられました!」

浅井亮太選手(#38)ヒート1=13位/ヒート2=13位

「最終戦は散々な結果になってしまい、かなり落ち込んでいます。当然ながらすべてのライダーが同じ路面を走っているわけですが、その中で自分だけが、深くてカタいレールが何本も刻まれたSUGOのコースをまるで攻略することができませんでした。IA1は今年がルーキーイヤーとはいえ、450ccマシンにもだいぶ乗り慣れてきたと感じていましたが、荒れた路面への対応力は自分で思っていたよりもなく、恐怖感もあって攻めきれませんでした。シーズンの中でいいレースもあったからこそ、この結果に失望しているとも考えられますが、こういうレースをしていてはライダーとして強くなれないと思うので、来季に向けて成長を続けていきたいです。THORのウエアは、決勝で着用しているストレッチタイプはとくに動きやすくて気に入っています。加えて、2026年モデルもやっぱりカッコよく、着ているだけでテンションが上がりますよ!」