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2023.04.28 インタビュー

【大城 魁之輔選手】モトクロスで得られるような刺激、僕は他に知らない

【大城 魁之輔選手】モトクロスで得られるような刺激、僕は他に知らない

2023年シーズンよりWestwood MXとプロモーションライダー契約を結びましたHonda Dream Racing Bells所属のIA-1ライダー(2023年3月現在)。
2022年はIA-1クラスでのルーキーイヤーながらも年間ランキング4位に食い込んだ期待の若手ライダーに、モトクロスを始めたきっかけやこれからの目標を伺いました。

Interview, text and photo / Westwood MX
Date 2022.12.04(第16回一将祭当日、MX408にて)

ーーまずはモトクロスを始めたきっかけを教えてください。

気付いたら乗ってましたね。自分から言い出したのか、親が乗せたのか、どっちか覚えてないですが「バイクに乗っていない」という記憶がないですね(笑)。両親ともにモータースポーツが好きで、特に父親は2輪も4輪もドラッグレースやジムカーナ、色んなレースを趣味でやっていました。でも僕はずっとモトクロス一筋。他のモータースポーツに比べて始めやすくて続けやすいということもあるかもしれません。

ーー4輪に乗ることはなかったんですか?

自動車の運転自体はするんですけど、実は苦手なんです(笑)。

ーーモータースポーツ以外のスポーツはどうですか?

バスケは一時期ハマっていましたね。小学校5年生くらいから中学校2年までモトクロスのレースや練習を目的にアメリカに住んでいました。でも、親がビザの関係で帰国することになったんです。僕は学校に通っていたのでアメリカに残ったんですけど、親がいないのでモトクロスの練習に行けなくなってしまったんです。そのときにNBAやストリートバスケにハマりました。その後、帰国してからモトクロスを再開しました。

ーーブランクは感じましたか?

そうですね、1年以上バイクに乗っていなかったこともあり最初は感覚を取り戻すのに少し時間がかかりましたが、アメリカで本場のモトクロスに触れ、レースなど多くの経験を積んだこともありすぐに感覚は取り戻すことができました。中3のジュニア最後の年にジュニアの中部選手権や全国大会でチャンピオンを取りました。

ーーモトクロスのプロになるのは夢だったのでしょうか?

アメリカや海外でレースをしたいっていうのが変わらない僕の夢。だからまずは国内で良い成績を出したいですね。全日本のチャンピオンが今の目標です。少しでも早くとって夢に近づきたいです!

ーー話は変わりますが、日本でもアメリカのようにモトクロスを盛り上げるためにはどうすれば良いと思いますか?

僕みたいに親がやっていないと気軽に始められる環境が少ないのが現状ですよね。少しずつ気軽に体験できるコースなどができているようなので、そういった環境づくりが必要だと思います。あとはモトクロスを観る機会をもっと増やすことですね。他のスポーツと比べて観客数も少ないと感じるので、1回でもまずは見てもらってモトクロスのファンになってほしいです!僕たち選手からもイベントやSNSなどで働きかけてモトクロス界全体を盛り上げていきます。

ーー観客が多い方が走りやすいですか?

はい、僕は観客が多いほど燃えます!

ーー「一将祭」は他のイベントやレースと比べてどんな印象ですか?

全然違いますね。シーズンオフということもあり全日本のようなピリピリした緊張感もないですし、ファンとの距離も近く会場全体が明るい雰囲気です。僕たち選手も楽しいですし、来た人みんなが楽しめるイベントですよね。

ーー最後に、大城さんにとってモトクロスってどんな存在ですか?

物心つく前からモトクロス中心の人生なので、無いことが考えられないです。すごい好きなんですよ!モトクロスとかバイクに乗ることが。なので、今こうやって好きなことをして生きているのは本当に幸せなことなんだと思います。もちろん楽しいことだけではないですが、それも含めて色んな刺激をくれるスポーツはモトクロス以外に出会えていません。

ーーモトクロスのレースをこれから初めて観る人へ

やっぱりモトクロスの魅力は生で観てもらわないとわからないと思います。ジャンプのような縦の動きがあるモータースポーツは少ないですし、サーキットとは違いコースのすぐ近くで観ることもできるのでレースの臨場感を実際に自分の体で感じてください!